突然後ろから腰に向かってカウンタパンチを食らったような痛み、ぎっくり腰です!欧米では腰痛やぎっくり腰を「魔女の一撃」と呼んでいます。
2~3日我慢すれば炎症がおさまり2週間~1ヵ月もあれば徐々にもとの腰に回復するはずですが対処の仕方を間違ってしまうと長引く可能性も。
今回は今すぐできるぎっくり腰(急性腰痛)の応急処置や長引かせずに早く治すために大切なことをお教えします。
ぎっくり腰!今すぐできる応急処置は!?
今ぎっくり腰になったばかりの貴方は脂汗をかいてるかもしれません。残念なことに、いまだにぎっくり腰は原因のわからない腰痛なので、ひとたびぎっくり腰になってしまったら、その直後にもとにもどせるような即効性の応急処置はありません。
けれど痛みを緩和し治りを早くする応急処置はあります。けがやねんざなどの応急処置の基本であるRICE処置というものです。安静のRest、冷却のIcing、圧迫のCompression、拳上のElevation、この4個の頭文字をとってRICE(ライス)と呼びます。
RICE処置の使用目的は、スポーツの現場でのケガなど外傷に適切な処置をおこなうことで、日常生活に早期に復帰できるようにするということです。そしてこのRICE処置には、ぎっくり腰の時にも有効な部分があります。
ぎっくり腰になって絶対に立ち上がれない痛みがひどい場合、まず横になり腰に負担がかからない姿勢を見つけて安静にしましょう。RICE処置のR(安静のRest)です。
次に行うのがRICE処置のI(冷却のIcing)になります。腰痛の場合は炎症が起こっているので腰を冷やすことが最も重要です。冷却すれば、ぎっくり腰の炎症は2~3日で引き始め、それに伴い痛みも少しずつ和らぎます。
ぎっくり腰になった人が応急処置としてやってしまいがちなのが、すぐに腰を温める行為です。でも実は腰痛になったときから2日間ほどは炎症物質がずっと出ているので必ず冷やして下さい。
間違って温めると炎症物質は広がるだけです。もちろんお風呂は駄目です。できれば48時間以内は浸からないほうがベターです。お風呂は緊張がほぐれたりリラックス効果があるのはわかりますが、もう少し容態が落ち着いてから入って下さい。
そして少しでも動けるようになったなら普段通りの日常生活を送ってください。実はベッドで横になり安静にいるよりも動いた方が確実に直りが早いというイギリスでの実験結果が出ています。
もちろんいつもの日常生活はできませんが、深呼吸を繰り返すと痛みが少し和らぎ楽になることがあります。今や腰痛の世界ではずっと横になり安静でいるより体を動かしながら治していくのが新常識なのです。
RICE処置とは?
RICE処置について詳しく知りたいという方もいると思いますので、ここでは応急処置の原則であるRICE処置について詳しくお教えします。ぎっくり腰や捻挫、打撲骨折の早期改善に役立つ手法ですので、参考にしてください。○Rest(安静)
ぎっくり腰の場合、横になったり楽な姿勢を取って筋肉や関節の動きを止めることにより、内出血や炎症などを抑えることができます。また損傷部位を守り神経損傷をふせぐことができます。
○Icing(冷却)
この冷却が結構難しいのです。袋に氷(患部全面均等に冷やしたいので、できればクラッシュアイスが望ましい)を入れ、少し水を足し袋の口を縛ります。温度は0度が理想です。それ以下だと凍傷になる場合があるので注意してください。
患部にそっとあてて約20分程冷やし、痛みの感覚がマヒしてきたらやめます。そしてまた痛み出したら冷却をする、ということを繰り返してください。早期改善のためには、24時間~72時間程度が望ましいです。
○Compression(圧迫)
腰の場合サポート機能としてのコルセットなどがあります。コルセットを着用すると楽な場合もあるのですが、ただ腰の筋肉や意識がどうしてもコルセットに頼ってしまうことになるので、回復に時間がかかってしまうことも。
コルセット着用の否定はしませんが、普段からコルセットに頼るくせがついてしまうと回復の遅れにつながりかねないため、充分注意してください。
○Elevation(拳上)
足から腰を体より高くうえにあげ痛さや炎症を緩和させます。ぎっくり腰に関して挙上を行いたい場合は、おしりの腰から足の下にクッションなどをあてるといいですね。
ぎっくり腰では、必ずしもElevation(拳上)までできるとは限りません。多分むずかしいと思います。しかし必ずRest(安静)とIcing(冷却)は必ずおこなって早期改善を目指しましょう
RICE処置について詳しく説明されてます。[スポーツのけが①応急処置]
ぎっくり腰の正しい治し方とは?ストレスと腰痛の関係!?
姿勢や肥満に気を付けながら、運動を取り入れましょう!
ぎっくり腰の正しい治し方と再発予防のためには、まず姿勢に気を付けることです。
一度ぎっくり腰になってしまうと、急に体をひねったり椅子から立ち上がったり、重いものを持ったり、くしゃみをすることでもぎっくり腰が起こりやすくなります。なので常に姿勢を意識して日常を送りましょう。
特に歯磨きや洗顔の時はどうしても姿勢が前かがみになるので再発が起こる可能性が高いです。注意してください。
肥満(過体重)の方も注意が必要です。腰に体重が乗るわけですから、たとえ座っている状態でも腰に負担がかかります。体重をベストに戻しつつ、軽い運動をして日ごろから体に柔軟性を持たせましょう。
普段から意識してストレッチや軽い運動を取り入れることも大事ですね。腹筋運動なんかも腰痛予防にはとてもいいです。ただし、腰の状態が悪い時にやると逆効果になる可能性もあるので、注意してください。
[腰が痛い人必見☆]世界一カンタンな腹筋運動腰痛に関与するストレスと脳の関係!
メンタルが弱くプレッシャーを感じやすい子供が、その影響でテストの前や発表会の前に熱を出したりお腹を下したりしてしまうことがありますよね?大人でもプレッシャーから頭痛や肩こりを起こす場合がありますが、それらは、ストレスと脳の関係によって引き起こされているのです。
そして実は腰痛に関しても、そのようなストレスと脳の関係によって引き起こされてしまうものがあることが科学的に証明されています。ぶり返す慢性腰痛の方はストレスがたまりにたまって引き起こしてる可能性が高いです。
脳にストレスが蓄積されると下痢や片頭痛、動悸にめまい、数えきれないほど症状が体に形で出てきます。腰痛もその1つで心のSOSが身体の症状として表れているのです。
従来、脳のメカニズムは痛さに対しドーパミン(脳内物質)で痛みを制御するべきなんですが、ストレスを貯めこんだ脳には効かなくなってしまいます。
正直なところ重度のストレスで引き起こされている腰痛がある場合、応急処置をやったとして整形外科に駆け込んだとしても完全な治療は難しいと思われます。予防法は、ストレスがたまる悪循環から抜け出すことです。まず日常からストレスをためこまないように意識しましょう。
腰が痛い!ストレスかなぁと感じたら心の問題かも?ケアも大事です。
○たっぷり睡眠をとり、美味しいものを食べる。
○太陽の下でウォーキングやジョッキング、趣味や娯楽など楽しく感じることをする。
○友達や親、恋人に愚痴を聞いてもらう。
下の動画でも、腰痛と脳やストレスの関係を説明しています。
ぎっくり腰を最短期間で治す方法やコツは?
ぎっくり腰を最短期間で治す方法やコツですが、まず本人の恐怖思考を無くすことからはじめましょう。特に慢性腰痛の場合、いつ起こるかもしれない腰痛に不安だったりで過敏になり過ぎて、必要以上に腰をかばってしまう傾向にあります。
このような考えだと、またストレスがたまり脳に繋がる悪循環となります。軽い腰痛にコルセットを巻く行為も安心なのでしょうけど、上に書いたように、体の方にコルセットに頼るくせがついてしまうのでオススメはしません。
少しでもストレスを軽減し、普通に生活することが最短期間で完治する一番の近道なのです。
ただし持病がある人や免疫が低い人、椎間板ヘルニアみたいな病名がわかっている場合などは、早めに一度医師の診察を受けておきましょうね。
ところで、実際に突然ぎっくり腰になり今すぐできる応急処置や最短期間で治す方法をを聞いているのに脳や心のケアって言われても、それどころじゃないですよね。
自分に合っている整体やマッサージ等の方が効果があるように思うかもしれませんがでも、自分では意識していないところでストレスが脳や心に蔓延している可能性があります。
その場合は、整体やマッサージだけでは再発防止ができません。ですから、応急処置をして症状が少し落ち着いてからで良いので、今後の予防法を知るためにも一度チェックしてみてください。
心因性の腰痛のチェック項目については、下の動画で解説されています。
まとめ
○ぎっくり腰(魔女の一撃)になっても今すぐもとに戻る応急処置はなし
○早期改善をしたいなら、ライス処置のうち必ずRest(安静)とIcing(冷却)は行う
○温めるなど間違った処置を絶対にしない
○ストレスからくる腰痛もあるので心のケアをする
○過去の産物!恐怖回避思考をなくす
○最短期間で治すコツは、普段どおりの生活をすること
ぎっくり腰はとても痛く辛いものです。一日も早く改善しなければ通常生活や仕事にも影響してきます。しかもストレス性の腰痛の場合、ほぼ90%が慢性腰痛になるとデータが出ています。腰が痛いのはストレスかもと感じたら、心のケアを忘れずにいてください。
コメントを残す